

もののけ姫【2025.11】
先日、再上映されていた「もののけ姫」を観た。 初めて観たのはたしか小学校低学年の頃で、満員の映画館のなか立ち見で鑑賞した思い出がある。 僕にとって1番影響を映画のひとつだけど、感じ方は歳を重ねることに変化してきた。 特に20代前半までには、山犬に育てられ自然のために戦うサンに共感し、人間社会を捉えていた。 けれど、大人になるに連れて人と自然の争いを納めようと駆け回るアシタカに強く共感するようになった。 無表情なアシタカだが、今回の鑑賞ではよりその心中が見えた気がした。憎しみや悲しみに負けず、答えを出すことを焦らない。二つの立場の間での葛藤を抱えて、それでももがき続けることが大切である。 今回はじめて、キャッチコピーである「生きろ。」に込められた意味をそのように理解することができた。 期間限定で再上映されたもののけ姫


大阪万博にて【2025.10】
先日、閉幕間近の万博へ行ってきた。 やはり混雑はしていたが、思ったよりもパビリオンや食事などを十分楽しみことができた。 最先端の技術を使った施設も圧倒されたが、素朴な展示会場のようなパビリオンもそれはそれで国の個性が出ていておもしろかった。 一番よかったのは、様々な国の人と出会えたことだ。 普段見ることの少ない民族衣装を見に纏い、聞いたことのない言語や陽気なダンスに触れて、少し世界を覗き見れた気がした。そんな人たちが裏手でこっそり休憩している姿が見えた時さえもなんだか愛おしく思えた。 今世の中では強い排外的な空気が広がっているけれど、万博ではとてもハピネスな空気が溢れていた。争いや差別を生む恐怖を避けるためには、まずは人を知ることが大切だと、たくさんの国のパビリオンを囲む大屋根リングからの景色を見て感じた。 大屋根リングからの景色


オオサンショウウオの魅力【2025.09】
今月から始まったBIWAKOビエンナーレ。 ぼくの作品のメインモチーフは小さな頃から近所の川でよく見かけたオオサンショウウオだ。 オオサンショウウオの魅力は、丸くて短い指や、つぶらな瞳。体の横についたヒダやシワ、イボには描きごたえが溢れている。...